八坂神社

富津市川名(平成19年2月11日)

 この神社は川名川右岸に鎮座しています。もう富津岬に近い辺りで、地面はかなり砂地になっていました。入口から真っすぐに延びた参道奥には、白壁の綺麗な拝殿が建ち、その奥に本殿が覆い屋により保護されています。境内に建つ二基の鳥居は、それぞれの境内社の物と想われますが、何故かあらぬ方向を向いて建てられています。阿は授乳中、吽は雄の徴が付いている狛犬が居て私達は暫く此処で見とれながら和んでしまいました。
 案内が無く、創建由緒は不明です。境内社に江戸時代までこの地域で盛んだった山岳信仰の出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)の碑だけでなく、富士山や三笠山、御嶽山座王大権現、八海山などあちこちの山岳信仰の山々が祀られていました。

神社入口 参道の様子
天保12年(1841)生まれの江戸狛犬。
やや上向きで優しそうな顔つきと柔らかな姿態をしています。
阿は授乳中で、吽は雄の徴が付いています。
鬣や尾の渦が大きく高く造られ、その先の毛の流れも長く、滑らかにたなびいています。
狛犬の拡大写真はこちらで

(天保12年(1841)正月吉日建立)
拝殿 拝殿内の様子
奥に本殿正面が見えます。
木鼻も狛犬で精悍で猛々しい感じが良く出ています。
本殿覆い屋 境内左手の富士山大神、
湯殿山大神・月山大神・羽黒山大神
境内右手の三笠山刀利元、御嶽山座王大権現、八海山提王山?神王碑
台座には一体だけの小さな狛犬が居ます。
御嶽山座王大権現碑前の一体だけの小さな狛犬。
かなり磨耗が激しく古そうですが、この地域では昭和時代も半ば過ぎまで、
この様な狛犬が造られていた様なので、年代の比定は出来ません。