猿田神社

銚子市猿田町 (平成18年3月4日)

東経140度44分13.01秒、北緯35度44分38.91秒に鎮座。

 総武本線・猿田駅の直ぐ西の鬱蒼とした大きな杜の中に鎮座しています。 この森は「猿田神社の杜」として県天然記念物に指定されており、この杜に足を踏み入れるには、総武本線を煉瓦造りの趣ある陸橋で越えるように造られ、その後階段を上がり境内に行き着く…という変わった造りになっています。
 社伝によると、創建は第11代垂仁天皇25年(紀元前5年)と伝えられ、本殿内陣中央に猿田彦大神、右に天鈿女命、左に菊理媛命をお祀りしています。源義家・頼朝、足利氏、千葉氏、江戸幕府など各武将の崇敬が厚かったといわれ、三間社流造・檜皮葺屋根の本殿は延宝8年(1680)建立の県指定重要文化財となっています。この本殿は、記録では平安時代(807)に社殿改築、1566年には戦火によって焼失。1574年に再建し1680年に改築されました。
 御祭神の猿田彦大神は道の神、道案内の神、旅人の神としてよく知られていますが、天鈿女命は猿田彦大神の妻であり、天岩戸に天照大神が籠もってしまわれた時、その前で舞を舞って、天照大神を外に導かれるのに重要な役割を果たされた神であり、菊理媛命は伊邪那岐・伊邪那美の夫婦神の黄泉の争いの仲裁をしたと伝えられている神です。
 庚申の年(60年ごと)に式年大祭神幸祭があり、前回は昭和55年に行われています。また八方除・交通安全・七五三祝等の神社として知られ、毎日午前8時より午後3時まで1日15回の御祈祷が斎行される、と境内の案内にありました。
 私達が窺ったときにはもう午後3時を過ぎていたので、本殿近くまでいけなかったのですが、御祈祷が斎行されている時間には本殿を間近に拝見できるようです。こんなに素晴らしい本殿を遠くからしか拝見できなかったのは返す返すも残念でした。
 また境内左脇には御神水が湧き出ており、その奥には重量180kgもある力石が置かれていました。昔の方達は凄いですね〜、こんなに重い石を本当に持ち上げられたのでしょうか?
 因みに「猿田彦神社」という名称の神社は私達もすでに郡山、松本、東京などで参拝を経験しましたが、「猿田神社」というのは全国でもここ一社のみ、ということです。

道路脇の一の大鳥居と社号標 線路脇の二の鳥居
総武本線を跨ぐ煉瓦造りの趣ある陸橋 境内への階段
「猿田神社」の杜石碑 落ち着きのある荘厳な社殿
本殿脇障子には狛犬が… 本殿左脇の末社
本殿右脇の末社
神輿倉 御神水
境内左脇、多数の稲荷神社
力石の案内と手前は重量180kgもある力石