水神社

湯沢市岩崎千年283(平成22年8月19日)

東経140度30分56.44秒、北緯39度12分10.90秒に鎮座。

 この神社は八幡神社の境内社ですが、町を疫病や災難から護っている藁人形道祖神の「鹿島さま」が造られているので、別に掲載してあります。「鹿島さま」は鹿島神宮(茨城県)の御祭神・武甕槌之命の事ですが、常陸(茨城県)から秋田に国替えとなった佐竹家と何らかの関係があるのでしょうか?(私達にはなじみのない風習で大変興味深く拝見させていただきました)
 古来からこの地区の三つの町内(末広町、栄町、緑町)では、邪悪なもの、悪霊、疾病などを退散せしめる神通力を持っていると信仰される「鹿島さま」と呼ばれる高さ約4m前後の藁人形を作って、村の入り口に置きました。現在も春と秋の二回化粧直しが行われているのだそうです。
 現在は、緑町の鹿島さまは国道13号線沿いの湯沢市岩崎小学校入口にあり、毎年4月第4日曜日の鹿島まつりの日に衣替えが行われ、杉の若葉を用いた陰毛や男性のシンボルまで付けられているそうです。
 末広町と栄町の二つの鹿島さまは水神社の奥に置かれ、杉の木立を背に仁王立ちする鹿島さまは末広町の鹿島さま。覆い屋内に置かれているのが栄町の鹿島さまで、恒久的な藁不足なので1体は化粧直しをしなくていいように、覆い屋内に置くようになったのだそうです。(鹿島さまの衣替え作業や詳細はサイト「美しき水の郷あきた」でどうぞ)

 16世紀後半、岩崎城主・岩崎三郎道高の息女「能恵姫」が、雄勝郡川連城主・蔵人道基へ嫁ぐ途中で急に悪天候に見舞われ、船が転覆し、大蛇(竜)にさらわれてしまうという悲しい物語が伝承され、後に水神となった能恵姫を祀っているのがこの水神社です。姫が遭難した旧暦11月初めの丑の日には、裸まつり(初丑まつり)が勇壮に行われ、姫の霊を弔っています。

参道入口
社頭
木製鳥居
拝殿
本殿鞘堂

杉の木立を背に仁王立ちする末広町の鹿嶋さま
末広町の鹿嶋さま
末広町の鹿嶋さま左の末社?
覆い屋内に置かれている栄町の鹿嶋さま
(覆い屋が狭く一回で鹿嶋さまの全身を写すことができなかったのでパノラマ写真にしてあります。)