新山神社

由利本荘市石脇東山4(平成22年8月17日)

東経140度2分54.7秒、北緯39度24分6.73秒に鎮座。

 この神社は羽後本荘駅の北西約2.5km、新山公園内・標高148mの東山山頂に鎮座しています。
 新山公園内にある神社参道入口から境内までは石段参道が続き、途中台輪鳥居が建立されていたり、狛犬がいたりと石段登りの疲れを忘れさせてくれます。境内に入ると参道は右に曲がり、二対の狛犬が護る拝殿・本殿が奥に建立されています。
 この日は雲が出てきてだめだったのですが、境内からの眺めは最高で、晴れた日には、西は日本海、南は霊峰「鳥海山」を望むことができるのだそうです。

 御祭神:稲倉魂神、大名持神、少名彦神、大物主神、火産霊神、猿田彦神、天照大神、大山祇神
 祭礼日:5月7・8日(5月2・3日)、特殊神事:裸詣り
 由緒:抑新山大権現は嵯峨天皇弘仁年中、弘法大師湯殿山鳥海山を経歴し、男鹿島へ渡らんと新山野の磯辺を通ると、白髪の老翁現れて、大師にま見え「我は此山の神霊なり。汝末世衆生済度のため此山を開かせ給へ」と大師に乞うて消え失せた。
 大師山頂に至り、見れば西に巌窟あり、大師巌上にて密法を行うと、忽ち三尊の阿弥陀、薬師、観音が出現した
 大師自作の仏体三尊を安置し、茲に浄聖という修験者が尾浦の磯辺に住居していたのを弟子となし、この山を守護させ給う。
 浄聖は初代別当である。現在42代目となる。
 明治6年11月10日郷社に列せられる。
 明治40年1月10日神饌幣帛料供進神社に指定せらる。
(「秋田県神社庁公式サイト」より)

 特殊神事の裸詣りは、修験道の荒行が姿を変え、天保(1830〜44)の頃に始まったと伝えられ、若者衆が身体堅固、家内安全、五穀豊穣などを祈願する真冬の奇祭として全国的に有名です。
 平成22年 には1月17日に開催され、凍てつく早朝、冷水をかぶり日本海から吹きすさぶ強風と寒気の中、約300名もの若者たちが、白鉢巻、白腹巻きに注連を巻き、白足袋に草鞋掛けといういでたちで、それぞれの団体で隊伍を組み、ホラ貝を鳴らし、ジャヤサ、ジョヤサの掛け声とともに標高148mの東山山頂にある新山神社を目指し、103段の石段のある延長2kmに及ぶ参道を鏡餅や酒樽、寒鱈などの奉納する品々を担いで一気に駆け上がったそうです。
(「由利本荘市公式サイト」より)

新山公園内にある神社参道入口
石段参道の様子
石段参道途中に立つ台輪鳥居
鳥居傍にいる建立年代不明の浪速狛犬
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境内入り口
境内の様子
拝殿前にいる明治生まれの出雲丹後狛犬
台座の「明治・1月7日」は鮮明に読み取れたのですが、年代の部分には苔が生え、良く見えないので「多分…」という程度です。来待石なので仕方ないのですが、阿の顔面の剥落が酷く下顎は無くなっています。
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(明治37年(1904)1月7日建立)
拝殿前にいる昭和12年生まれの招魂社系狛犬
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(昭和12年(1937)6月建立)
拝殿
拝殿目貫彫刻・龍
拝殿木鼻・狛犬
拝殿内の様子
額には「新山宮」と書かれています。
本殿鞘堂