灰宝(はいほう)神社

豊田市越戸町松葉52(平成19年4月3日)

【狛犬情報・鈴木さんより】
 私も休日は県内中心ですがよく神社巡りをしております。狛犬の知識はほとんどありませんが、面白いなと思ったものは写真に収めています。
 この狛犬は豊田市越戸町にある灰宝(はいほう)神社の物です。神社の祭神が波爾安当スと言う事でおそらく焼き物だと思います。灰宝神社は小さいながらも延喜式神名帳記載の古社で趣のある所ですので、豊田市をお訪ねになった際は是非寄ってみて下さい。豊田市は大きい神社こそ少ないですがのんびりするには良い神社が沢山あって飽きません。

 御祭神:土師部の祖神・波邇夜須毘売神
 境内社:御尺口神社、津島神社、山神社、産守神社
 由緒:灰宝神社は全越戸の守護神でその創建は約千三百年前の慶雲3年(706)といわれる歴史ある神社です。今から千年餘り前善政の模範といわれた醍醐天皇の時代(901〜922)の延喜5年(905)に天皇の勅命で藤原時平他二名に依って「延喜式」という全五十巻にもおよぶ法律書が作成されました。その本の中に国として祭る神社を登録し全国で二千八百六十一社が式内社として定められました。
 豊田市内では八社あるうちの一社が地元の灰宝神社です。
 灰宝神社の祭神は波邇夜須毘売神です。伊弉諾尊伊弉冉尊が大八島つまり日本の国土を生んだ後風雨草木山野五穀火の神等々の神を生み国土経営の基礎が進んだ後に生れた神様です。またの名を埴安姫尊ともいわれ波邇夜須は埴粘のことであり粘土であり大地でもある粘土をこね形を造り焼いて土器を作った陶芸の神様です。
 其の昔良質の粘土を求めて越戸港より陶工達がどんどん上陸し越人となりこの地方の開拓にあたった事との関連は興味深いものがあります。(境内案内板より)
(「西三河の神社・仏閣」参照) 

神社近景 神社入口の明神鳥居
境内の様子 開放的な拝殿
昭和5年生まれの岡崎現代型狛犬
(昭和5年建立)
落ち着いた佇まいの弊拝殿と透かし塀
備前焼の狛犬で、吽には角が付いています。昭和52年の作ですが、
堂々として威厳が感じられる狛犬です。境内の雰囲気にも良くマッチしているようですね。
土師部の祖神・波邇夜須毘売神を祀る神社に相応しい狛犬です。
狛犬の拡大写真はこちらで
(昭和52年正月吉日建立)
弊拝殿と本殿 境内社・越戸神社
この地区出身の日清日露大東亜戦争で
亡くなられた方を祀ってあります。
地区名を冠していますが所謂、
祖霊社・招魂社・護国神社系のお社です。
境内社・左から
御尺口神社、津島社、山の神社
境内社・産守神社