岡崎市明大寺町耳取44(平成18年11月23日)
この神社は名鉄名古屋本線・東岡崎駅の南南東約300mに鎮座しています。名鉄名古屋本線北の道路脇に一の両部鳥居が建ち、社号標「縣社 六所神社」「縣社 高宮神社」「徳川家康公御産土神」の三基の石塔が建っていました。何故二基の社号標がここにあるのか不思議に思いましたが、明治43年に町内社とそれらの境内社を合祀して「高宮神社」と称し、大正11年に「六所神社」と改称したという、過去の産物でした。ここから、踏み切りを渡ると南側は一般の車も通れるクロマツ並木の参道になっていて、200mほど進むと社地に入り、綺麗に整備された参道を気持ちよく進むと、左側石段を上り詰めたところに国重文の楼門が建っています。楼門の屋根は檜皮葺き、和様と唐様の折衷様式で華麗且つ優美な感じがしました。楼門を潜るとすぐ目の前が権現造の拝殿で、その奥に幣殿・本殿と、極彩色の建物が続きますが、これらは全て日光東照宮にも相通じる、彫刻・彩色が豪華で派手な造りとなっています。この他神供所も含め全てが国の重要文化財指定となっています。
御祭神:塩土老翁命(塩竈大神)、猿田彦命、事勝国勝長狹命、衝立船戸神、太田神、興玉神、他10柱
由緒:第37代斉明天皇の勅願により、奥州塩竈六所大明神を勧進し創建されたと伝えられています。また一説に松平初代親氏が加茂郡六所山に勧進したことに始まるともいい、後に家康の祖父・清康が岡崎在城の頃この地へ移し、家康の産土神とされています。家康が社殿の造営を行い、その後、三代将軍・家光、四代将軍・家綱により、社殿の改築や修復が行われました。
重要文化財:本殿、幣殿、拝殿、楼門、神供所、寄棟造黒漆塗りの厨子6基・棟札6枚