岩津天満宮

岡崎市岩津町字東山53(平成18年11月23日)

 この神社は岡崎市内から国道248号線を約5km程北上し天神橋東信号を右折、39号線の岩津町信号から東に向かい、東名高速道路上を越えると左手に鎮座しています。神社の入口からは全て階段の参道で、途中の踊り場ではモミジの古木が色鮮やかな紅葉の時期を迎えていました。境内は広々と明るく、参道中央には大きな石の牛さんが寝そべっています。大きな拝殿前には安政6年(1859)生まれの狛犬がおり、いぼとり石、重軽地蔵、うそ塚など他ではあまり見かけない面白い物も有りました。

 岩津天満宮公式HPによれば、地を揺るがすばかりの一条の雷光と共に芭蕉の葉に乗った菅原道真公が岩津山に光臨されたのが当社の起こりといわれています。江戸時代の宝暦九年(1759)には、信光明寺の一誉上人が、江戸へ行く途中で病気にかかり、天満宮に祈願したところ病はすぐに回復。鎌倉の荏柄山天満宮から分霊を勧請し、初めは信光明寺の観音堂に祀りましたが、夢枕に立たれた天神様のご神託により、現在地に社祠を建立してお祀りしました。
 道真公が芭蕉の葉に乗り天神山に降臨したとの言い伝えにより、火防せ(火事を防ぐ)、雷除けの神様として、又、一誉上人の癪の病がたちどころに癒えたことから病気(脱腸・神経痛・下の病)を治す神様として、祈りを熱心に捧げる人々の夢枕に立ちお告げを与えるという伝説から、夢を叶える神様としても知られているそうです。

神社入口 階段の参道
大きな拝殿 拝殿内の様子
岡崎産花崗岩で彫られた、岡崎石工が本格的に狛犬を彫り始めた幕末の安政6年(1859)生まれの狛犬です。火災に遭い頭頂部や背後に破損した部分がありますが、幸いにも表に見える部分は綺麗に残っています。吽には宝珠がつき、耳垂れで頭が大きく唇の端が少し上がって微笑んでいるように見えます。身体は少し太めで逞しく、足がそれに比して短く細く、鬣は短くカールし、尾は身体に比べて小さく背に張り付いた感じです。
(石大工・中根善兵衛 二十九歳作  安政6年(1859)建立)
本殿 神楽殿
可愛い石像の鷽
いぼとり石 重軽地蔵
願い事叶う時は軽く上がり、叶わぬ時は重くなります。
もちろん私達も持ち上げましたが、
夫(「ずっとお酒が飲み続けられますように」)は軽々と、
私(「夫のお酒を止めさせてください」)は重く感じました。
どうしましょう…。
筆塚 境内社・白太夫社
下の境内の色鮮やかな紅葉の様子
境内社・稲荷神社入口と社殿
岩津観音堂
狛犬の拡大写真はこちら